お茶の歴史は非常に古くて、記録の上では約2060年前、
神話レベルの話になると約5000年前であると言われています。
ちなみに人類が初めて「お茶」というものを口にしたのはいつか
ご存じですか?
それは紀元前2737年のこと。
漢方薬の基礎を築いたと言われている神農帝(しんのうてい)が、
どんな野草や樹木の葉が人間に合うかを自分の体で試していました。
その為、1日に72もの毒にあたってしまっていたのです!!
そして毒にあたる度に、茶の葉を用いて解毒をしていたということです。
つまり人類とお茶の出会いは、日常の飲み物というより薬(解毒剤)として
だったんです。ちょっと昔のことすぎて神話のような話ですけどね。
しかし、お茶は昔から薬のような役割も担っていました。
今でもお茶は「一服二服」と薬と同じように数えるのはその名残です。
では、薬として扱われていたころ、当時の人はどのようにお茶を服して
いたのでしょうか。
お茶の原産地として考えられている中国雲南省や西双版納(シーサンバンナ)辺りに
住む山岳少数民族に、いくつかの製法が伝わっています。
1:散茶(ばらちゃ)
茶葉を鍋でゆでる→竹のムシロの上で揉む→日干しする。
2:竹筒茶
茶葉を炒って竹筒に詰める→囲炉裏でいぶす。
3:竹筒酸茶
茶葉をゆでる→暗所に数日置いて発酵させる→竹筒に入れて土に埋める→
一ヶ月後食用にする。
以上3点です。
この中でどれが一番古い製法かはよく分かっていませんが、「煮る」
「いぶす」の工程が今の「蒸す」と同じような役割なので、基本的には
変わっていないのかもしれません。
なんだかんだ言っても、先人たちの知恵のおかげで、今の製法が
生まれているんですね、きっと。