森の茶製造元ヤマチョウです。
先日、イギリスで日本の緑茶が人気になっているという記事を見ました。イギリスといえば紅茶のイメージが強いので意外な感じです。5つ星ホテルのアフタヌーンティーにも緑茶があるというから驚きです。中でも人気なのが「煎茶」なんだそうですよ。
ちょっとワザと変な書き方をしてみました。
人気があるのが「日本の緑茶」で、その中でも「煎茶」が人気。
一般的に、お茶=日本茶=緑茶=煎茶です。この4つの言葉の持つ意味は同じだと捉えられていますし、日常生活ではまったく問題はありません。
しかし実はこの4つは、=(イコール)に見せかけた≒(ニアリーイコール)という事をご存じでしたか。
まず大きな分類として「お茶」があります。お茶とはチャノキの茶葉を加工してつくられる飲み物、またチャノキ以外の植物や動物に由来する加工品からつくられる飲み物です。ごぼう茶、あずき茶、タンポポ茶などもお茶です。
そのお茶の中でも国産の茶葉を国内で加工したお茶を「日本茶」と呼び、その日本茶の中に「緑茶」「烏龍茶」「紅茶」をいう3つの種類に分けられます。
緑茶、烏龍茶、紅茶の違いは「発酵」にあります。
茶の発酵は微生物などではなく「酸化酵素」の働きによって起こります。生の茶葉は摘み取った瞬間から少しずつ酸化が進んでいきます。酸化は加熱することで止めることができ、この酸化をどこで止めるかにより3種類の発酵に分けられています。
緑茶は「不発酵茶」です。早い段階で酸化を止めるため生の茶葉を加熱しています。ほぼ酸化をしていないため色も緑色です。
逆に茶葉を最大限にまで発酵させると紅茶。半分くらいの発酵のものが烏龍茶とされています。
それぞれの茶葉の色を見ると分かりますが、緑→茶→赤と変化しています。
それぞれの茶葉の色を見ると分かりますが、緑→茶→赤と変化しています。
つまり同じチャノキから栽培した茶葉で、緑茶も烏龍茶も紅茶もつくることができるんです。もちろんそれぞれに適した品種、栽培方法があるので実際はあまり多く出回ってはいませんが、こういった取り組みをしている茶農家さんもいます。
緑茶は2種類に分けられています。
日光を遮るよう茶園に覆いをした「被覆栽培」と、日光を浴びて育つ「路地栽培」です。
このうち「被覆栽培」されたものが「碾茶(てんちゃ)」と「玉露」になります。碾茶を石臼で挽いたものを抹茶といい、碾茶は抹茶の原料です。
そして、「路地栽培」されたものは「蒸して」つくったものと「炒って」つくったものの2種類に分かれます。
この「蒸して」つくったものが「煎茶」と呼ばれるものなんです。
この煎茶の中にも更に蒸し具合で種類が分かれていくんですが詳しい話はまた今度にしたいと思います。
上の図を見ていただけると分かりますがヤマチョウのメインカテゴリでもある「深蒸し煎茶」は蒸し時間が長い煎茶という事です。
ちょっと補足ですが、「くき茶」「粉茶」「芽茶」は煎茶や玉露をつくる過程で茶葉の大きさを選別するときに出たもので作られています。
いかがでしたでしょうか。
長々とお話しましたが、お茶≒日本茶≒緑茶≒煎茶というのが分かっていただけましたでしょうか。
しかし、これはあくまでカテゴリ分けの話です。煎茶というのは、産地や品種、生産者、製法、ブレンドによってまったく違う味を楽しませてくれます。煎茶という枝の先には無数の選択肢が存在しているんです。
煎茶のその先を楽しむ。そしてあなたのお気に入りの味を見つけるのもなかなかに楽しいものです。知れば知るほど奥が深いお茶の世界を楽しんでくださいね。
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