- 森の茶製造元、ヤマチョウです。
今日は「浅むし茶」が新茶で出来上がりました。
「浅むし」というのは蒸し時間が浅い(短い)お茶のことです。
お茶の製造過程のひとつに「蒸す」という工程があります。
これは摘んだお茶の酸化(発酵)をとめるために行います。ちなみに、お茶を蒸さずに酸化をすすめていくと烏龍茶や紅茶になりますよ。
お茶を蒸す理由は、酸化をとめるだけではありません。お茶の味、香りを決める大切な工程のひとつでもあるんです。
お茶の蒸し方は、その時間によって大きく3種類に分けられます。
深蒸し茶 1分〜3分ほど
中蒸し 30秒〜1分ほど
浅蒸し 10秒〜30秒ほど
中蒸し 30秒〜1分ほど
浅蒸し 10秒〜30秒ほど
蒸し方が違うだけで、味、香り、見た目が大きく変わってくるのです。
香り、味の違い
ヤマチョウのお茶はそのほとんどが深蒸し茶です。深蒸し茶は蒸し時間が長いため、茶葉が柔らかくなり細かくなりがちです。
やわらかく芳ばしい香りと、甘み、コク、渋み。これらがバランスよく飲みごたえをつくりだしています。
対する浅蒸し茶は、蒸し時間が短いため茶葉の形が壊れることなく、針のように細い見た目をしています。
渋み、甘みがつよく、青々しい味わいや清涼感を感じることができるのが特徴です。
ちなみに中蒸し茶は、深蒸し茶と浅蒸し茶のちょうど中間くらいのお茶のことです。
淹れた色
深蒸し茶と浅蒸し茶で一番分かりやすい違いは、やはり淹れたときの色です。簡単に言ってしまうと、深蒸し茶は「濃い緑色」浅蒸し茶は「薄い黄色」です。
なぜ同じお茶なのにこんなにも色が違うのか。
それはやはり蒸し時間の違いに理由があります。蒸しを長くすることで茶葉が柔らかく脆くなります。すると、次の揉む工程の中で茶葉の形が細かくなり、にごりとなって濃い緑色になるんです。
ペットボトルのお茶でも、最近は「緑色」のものが人気があるので「黄色」のお茶に違和感を覚える方もいるかもしれません。
しかし、実はいわゆる「お茶」としては、浅蒸し茶の方がスタンダートだったりするんです。
むかしむかし江戸時代のころのお茶は、そのすべてが「浅蒸し茶」でした。「深蒸し茶」の製法がうまれたのは昭和30年代。最近の話なのです。
現在では、深蒸し茶の方が生産量が多くスーパーなどで流通しているのもほとんどが深蒸しのお茶です。誰でも簡単に淹れやすいというのも理由のひとつかもしれません。
どちらが優れている、良い悪いと言うのはありません。100%好みの問題になってきます。リンゴとミカンどっちが好きみたいな話です。
深蒸し茶、浅蒸し茶、そして中蒸し茶(途中から中蒸し茶のことを置き去りにしてすいません)。同じお茶でも蒸し方でこんなにも違うこと。
そして、それぞれの特徴を知ったうえで、ご自分の好きなお茶を探していただけたら嬉しいです。
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