森の茶製造元、ヤマチョウです。
みなさん、お茶の価値ってどうやって決まっているかご存知ですか。
例えばヤマチョウには100g入りで300円台のお茶から、3,000円台のお茶まであります。同じお茶なのに何故こんなにも値段が違うのでしょうか。
もちろん飲めば分かります。美味しさがぜんぜん違います。
この美味しさが違う理由は簡単で、原料としてつかっているお茶の品質がぜんぜん違うからなんです。
ヤマチョウは製茶問屋でお茶農家ではありません。なので自分たちで茶園を持ってはいません。農家さんたちが作ったお茶を仕入れて、それをブレンドし、火入れをして仕上げているんです。
この仕入れたお茶次第でお茶の味はもちろん価格も変わってくるんです。
ではどのお茶をいくらで仕入れるか。それを決めるのがヤマチョウの茶師の腕の見せどころです。
お茶の品質は人間の感覚(視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚など)を使って製品の品質を判定する、いわゆる「官能検査」で評価しています。
人間の五感によるこの検査方法は人の感覚に沿った判断ができるメリットもありますが、検査技術の習得に年月がかかることや客観性が低いな
どのマイナス面も指摘されていました。
そこでヤマチョウが導入しているのが機械の力です。
「茶成分分析計」という緑茶の分析専用の機械と茶師の感覚を併用してお茶の品質評価をしているのです。数値化されたデータも参考にすることによって、茶師のコンディションや主観に左右されることなく正しいお茶の評価ができるのです。
この茶成分分析計を用いて計測した、ヤマチョウの2種類のお茶のレーダーチャートがあります。
簡単に説明します。
全窒素・・・品質のよいお茶には全窒素が多く含まれます。ヤマチョウでも仕入れのときに、最も重要視するのが全窒素です。
テアニン・・・緑茶のうま味の主役と考えられています。かぶせ茶などに多く含まれています。
タンニン・・・緑茶の渋み成分です。二番茶より一番茶の方が少ない傾向にあります。血圧上昇抑制、口臭予防など緑茶の効能の中心的な役割を果たしています。
カフェイン・・・味のアクセントになる苦味をもたらす成分。覚醒作用、利尿作用、血管収縮や拡張作用などの健康作用が期待されます。ちなみに、煎茶のカフェイン含有量は一般的なもので100mlあたり20mgほど。コーヒーの60mgよりもかなり少ない数値です。
ビタミンC・・・ビタミンC含量はお茶の新鮮度の目安とされています。ウーロン茶や紅茶は発酵中にビタミンCが分解されるためほとんどなくなってしまいます。
AFスコア・・・全遊 離アミノ酸と中性デター ジェント繊維(灰分込み) の組み合わせにより算出 されたもの。お茶の価格と高い相関が認められます。
AとBを見比べてください。渋みを示すタンニンと鮮度を示すビタミンCは同等ですが、他がまったく違うのがおわかりいただけますでしょうか。
ちなみに森の粋は100g入りで2,160円。森の翠は756円です。なぜ同じグラム数でも値段が違うのか。それはこのレーダーチャートを見ていただければ一目瞭然です。もちろん飲んでも分かりますけれどもね。
静岡県内の有名茶農家の高級なお茶ばかりを集めたブランドなのですが、このお茶も茶成分分析計で計測をしてみました。
静岡・茶匠の逸品のお茶は高級茶ばかりなので
「森の翠」と比べるとこんな感じになります。
何か「森の翠」が悪いお茶みたいになっていますが、756円の値段を考えるといいスコアなんですよ。
どのお茶もさすがと唸る数値を出す中、ひとつ、とんでもないお茶が潜んでいました。
枠外まで飛んでいっています。
ヤマチョウで計測した中で過去最高のテアニン(旨み成分)とAFスコアを記録しました。桁違いです。
玉露といえば高級茶の代名詞のようなものですが、それでもここまでとは思いませんでした。スコアだけ見ると誤解を招きそうなのでもう一度言わせてください。
他のお茶が悪いわけではないんです。このお茶が良すぎるのです。
他のお茶にもレーダーチャートを掲載しています。ただ、烏龍茶や紅茶、抹茶は緑茶とは良し悪しの判断が違うため官能検査での評価ほどの数値は出ませんでした。そのため今回は掲載を見送っています。
レーダーチャートはあくまで参考なんですが、せっかくの高級茶なのでこの数値が高いとこういう味になるんだ。みたいな楽しみ方も面白いですよ。お家時間のお供にお茶で遊んでみてくださいね。
posted by やまちょう at 10:58|
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